技術講座 微生物
上手なグラム染色標本の作り方と標本から病態を読み解く鏡検のコツ
永田 邦昭
1
1くまもと県北病院教育研修部
pp.12-17
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209206
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Point
●塗抹検査はまず病巣より得られた検体を肉眼的に評価することから始まります.ここで選択を誤ると診療に役立つ情報は得られません.
●検体の質に応じた塗り広げ方の工夫が大切.検体に潜む病原菌を染め出す適度の塗抹の厚みが重要になってきます.
●染色ミスの原因は標本に残る水分による媒染・脱色液の希釈.水洗後はよく水を切り十分量の液を一気に注いでスライド全面を覆います.
●患者標本やアトラスなどで検体ごとの代表的な病原菌を理解し,経験者との“目合わせ”もしながら例外的な症例への対処を心掛けます.
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