技術講座 一般
Bence Jones protein(BJP)の検査—温故知新
井本 真由美
1
1近畿大学病院中央臨床検査部
pp.4-10
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209205
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Point
●BJPは,モノクローナルな免疫グロブリンのL鎖であり,多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症の約60%に出現する.
●BJPの分子量は22000〜45000(単量体もしくは二量体)と小さいため,血液中に存在しても容易に腎糸球体で濾過されて尿中に排出され,尿タンパクとして検出される.
●BJPの検出は,タンパク分画泳動法(血清,尿),免疫電気泳動法(免疫固定法)(血清,尿),血清遊離軽鎖(FLC)定量およびκ/λ比で行う.スクリーニング法として,尿タンパク試験紙の反応や,尿BJPの熱凝固反応性を利用したPutnam法がある.
●尿BJPはかつて,尿タンパク試験紙には反応しない(反応し難い)とされていたが,筆者らの検証により,特殊な場合以外は反応することが確認された.
●尿BJPの熱凝固反応性を利用したPutnam法の検出感度は10〜20mg/dLである.
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