ワンポイントアドバイス
パニック値報告が医療過誤につながらないために—異常データを見抜くコツ
吉田 俊彦
1
1千葉大学医学部附属病院検査部
pp.590-592
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208994
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はじめに
生化学検査を実施するなかで,カリウム(K)の異常高値によるパニック値報告の頻度は高い.しかし臨床側では,検体の取り扱い不備により発生するという認識は薄い.臨床側への,「Kが○○mmol/Lと高値です.」というパニック値報告だけでは,誤った処置につながる可能性がある.
そこで,検体の取り扱い不備を想定したK上昇実験事例を示す(表1).それらの情報を臨床側と共有し,医療過誤を未然に防いでいただきたい.
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