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あとがき・次号予告
矢冨 裕
pp.484
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208671
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編集委員が順番に執筆させていただいております本誌の「あとがき」ですが,ここのところ,ずっと新型コロナ感染症が取り上げられています.私も例外ではありません.いまだにこの新興感染症に世界中が振り回されているのと,やはり,この病気の診断において臨床検査が重要だからです.現在,2月の上旬にこのあとがきを書かせていただいております.オミクロン株の猛威のなか,とうとう国内の1日の新規感染者数が初めて10万人を超えました.
新型コロナ感染症により,その診断に寄与する臨床検査の重要性が広く世の中に認識されることになりました.しかし,検査試薬が開発されても,その精度管理を含む実施体制が大きな議論になりました.そして,いま,試薬の供給体制の問題が生じています.現在,感染者の同居家族など濃厚接触者で症状が出た人については検査なしでも医師が感染を診断できるとする方針が示されるなど,“検査なし”診断の方針が打ち出されています.的確な検査が世の中に適正に普及するためには,もちろん,優れた検査試薬が開発されることは必須ですが,それだけではダメだとこれまた認識を新たにしています.ほんとうに,1日も早く,マスクのことを気にしなくてよい日が来ることを願うばかりです.
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