ワンポイントアドバイス
大量輸血プロトコル発動時の運用と輸血部門の対応
吉田 雅弥
1
1熊本赤十字病院検査部
pp.1280-1281
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208544
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はじめに
「大量出血症例に対する血液製剤の適正な使用のガイドライン」1)では,大量輸血を要することが予想される外傷患者に対して,事前に決めた新鮮凍結血漿:血小板:赤血球比率で先制的に投与する大量輸血プロトコル(massive transfusion protocol:MTP)を用いることを強く推奨することが記載されている.
熊本赤十字病院(以下,当院)はガイドラインが提唱される前から,大量輸血が予想される患者の初期治療に対し,MTPを実施してきた.大量輸血は輸血部門に忙しさと緊張感をもたらす.また,夜間・休日に発生することが多く,輸血業務に不慣れな臨床検査技師が1人で対応する場合もあるため,業務内容の効率化が重要となる.本稿では,当院におけるMTP発動時の運用と輸血部門の対応について紹介する.
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