増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック
各論 菌種別の培養・同定方法
真菌
ニューモシスチス・イロベチイ—Pneumocystis jirovecii
奈須 聖子
1
1神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部
pp.408-409
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208335
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Summary
ニューモシスチス・イロベチイ(Pneumocystis jirovecii)は,白血病などの悪性腫瘍,骨髄移植,後天性免疫不全症候群(AIDS)患者など細胞性免疫不全宿主に日和見感染症の代表疾患であるニューモシスチス感染症を引き起こす病原微生物である.感染病変の主座は肺で,ほとんどの場合はニューモシスチス肺炎(PCP)を呈し,肺炎以外の感染症はまれである1,2).以前はP. cariniiと呼ばれていたが,ヒトに感染するものとは種類が異なり,現在ではP. jiroveciiがヒトに感染する菌であることが判明している.
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