今月の主題 PCRを用いた病原微生物の検出
技術解説
Pneumocystis carinii
北田 一博
1
,
中村 義一
1
Kazuhiro KITADA
1
,
Yoshikazu NAKAMURA
1
1東京大学医科学研究所癌体質学研究部
キーワード:
Pneumocystis carinii
,
PCR
,
喀痰
,
治療マーカー
Keyword:
Pneumocystis carinii
,
PCR
,
喀痰
,
治療マーカー
pp.154-157
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901427
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重症のニューモシスチス・カリニ肺炎患者からは,侵襲の大きい呼吸器材料を得ることが躊躇され,検査は喀痰材料に頼らざるを得ない.このような場合にきわめて有効なのは高感度なPCRによる検査である.従来の細胞診では,P.cariniiを検出できなかった例においても,PCRを用いることで検出できる例も多い.また,抗P.carinii薬投与後,経時的に採取した喀痰をPCRにかければ,P.cariniiの消長を直接知ることができる.この治療マーカーを参考にして,効果的な投薬も可能かと思われる.〔臨床検査37(2):154-157,1993〕
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