増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック
各論 菌種別の培養・同定方法
グラム陽性球菌
コアグラーゼ陰性ブドウ球菌—Coagulase negative staphylococci(CNS)
仁木 誠
1
1大阪市立大学医学部附属病院感染制御部
pp.250-252
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208285
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Summary
コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)は皮膚の常在菌叢として存在し,免疫能の低下した患者や人工物が挿入されている患者に日和見感染症や医原性感染症を引き起こす.菌種によりその病原性や性状は異なり,CNSのなかでも病原性の高いStaphylococcus lugdunensisは敗血症や感染性心内膜炎などの原因となる.また,メチシリン耐性の判定には黄色ブドウ球菌(S. aureus)と同様にオキサシリン(MPIPC)とセフォキシチン(CFX)を用いるが,菌種により判定基準や判定可能な薬剤が異なるため注意を要する.
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