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サルコペニアの疾患概念と評価方法
森 秀一
1
1信州大学医学部分子病態学教室
pp.680-682
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208042
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はじめに
現代医療技術のめざましい進歩によってわれわれの平均寿命は伸び続け,いまでは90歳に手が届こうとしている.一方で,自立した生活を送れる期間を示す“健康寿命”の算定から,健康上の問題で支援や介護を必要とする期間が男性は約9年,女性は約12年もあることが明らかとなっている1).高齢者においてこれら日常生活の質の低下を引き起こす根本的要因が,加齢に伴って無意識のうちに進行する骨格筋の形態的・機能的変化であり,“サルコペニア”と呼ばれる現象である.本稿では,サルコペニアという疾患概念と現在推奨されているサルコペニアの評価方法について紹介する.
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