増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説
Ⅲ 採血手技と検査値
血液培養のための採血
大塚 喜人
1
1亀田総合病院臨床検査部
pp.268-272
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207918
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血液培養の目的
血液培養は発熱の原因として,一過性,持続性または間歇性の細菌,真菌血症を惹起していると考えられる患者に対する検査であり,感染症診療において重要な検査の1つである.
血液培養は細菌や真菌による感染症の原因部位の推定,原因菌の特定,治療抗菌薬の選択,治療期間の決定に役立つ重要な情報を与えてくれる.感染症のなかには問診や診察によって推定可能なものもあるが,血液培養はその確認や思わぬ感染症の特定につながることも多い.感染性心内膜炎やカテーテル関連血流感染症といった血流感染症では,血液培養が陽転し微生物を検出することが必要である.
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