増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説
Ⅲ 採血手技と検査値
生理的変動の影響—ホルモン,負荷試験の留意点
下澤 達雄
1
1国際医療福祉大学医学部臨床検査医学
pp.248-252
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207915
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はじめに
血糖,中性脂肪,リン,インスリン,コルチゾール,成長ホルモン,メラトニンなど各種血液生化学項目,特にホルモン系は日内変動,食事などさまざまな要因で影響を受けることは周知の事実である.また,性ホルモンは女性においては月経周期に伴い大きく変動するため日差変動が大きくなる.本稿ではホルモンの日内,日差変動で留意する点と,内分泌系負荷試験において影響しうる要因について概説する.
なお,本稿での解説に先立って,保険診療で測定できるホルモンについて表1にまとめておく.フィードバック機構にある項目は,負荷試験で用いられる刺激性ホルモンや同時測定を行う際に有効なものをピックアップしているので,ぜひ活用してほしい.
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