増刊号 現場で“パッ”と使える 免疫染色クイックガイド
1章 こんなときどうする? 免疫染色の“困った”を解決
困った③ 染色にムラがある
抗体の取り扱いに問題がある
柳田 絵美衣
1,2
1慶應義塾大学医学部病理学教室
2慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット
pp.963
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207323
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抗体の混和不足
■原理・原因
一次抗体を希釈して使用する際に,希釈用の緩衝液と一次抗体が混和不十分だった場合,溶液内の濃度が不均一になる.溶液内において,一次抗体の濃度に差が生まれると,組織や細胞上に載せた溶液も濃度が不均一となり,抗原抗体反応に差が出てしまう.つまり,反応する抗体が不足していると,抗原抗体反応が十分にできないため,抗体濃度が高い部分では濃く染まり,抗体濃度が低い部分では薄く染まってしまう.
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