増刊号 現場で“パッ”と使える 免疫染色クイックガイド
1章 こんなときどうする? 免疫染色の“困った”を解決
困った② 陽性対照組織も検体組織も染色されない
脱パラフィンに問題がある
柳田 絵美衣
1,2
1慶應義塾大学医学部病理学教室
2慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット
pp.930
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207312
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脱パラフィン不足
■原理・原因
パラフィンはロウと同じく石油から分離された白色半透明の固体であるため,疎水性である.試薬や抗体溶液は水溶性であるため,疎水性のパラフィン上でははじかれてしまう.そのため,パラフィンが組織上に残存していると試薬や抗体溶液が組織や細胞に浸透できず,染色されない.
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