臨床医からの質問に答える
DLco検査は,なぜ肺活量が少ないとできないのですか?
田村 東子
1
1虎の門病院臨床生理検査部
pp.654-656
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206879
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はじめに
肺拡散能力検査は,肺胞から肺胞毛細血管膜を通って血液中に至るまでのガスの拡散しやすさを評価する呼吸機能検査である.本来は酸素の拡散を測りたいが,それは難しいため,指標とするガスには一酸化炭素(CO)を用いて,一酸化炭素肺拡散能力(diffusing capacity of the lung for carbon monoxide:DLco)を測定している.
DLcoの測定方法は,1回呼吸法(single breath method),恒常状態法(steady state method),再呼吸法(rebreathing method),連続呼気採取法(intrabreath method)などがある.このうち1回呼吸法は測定時間が短く,測定値のバラツキも少ないという理由から,現在最も普及している.
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