ザ・トレーニング
血清カルシウムの異常
大久保 滋夫
1
,
大久保 昭行
2
1東京大学病院検査部
2東京大学臨床検査医学
pp.556-559
発行日 1988年6月1日
Published Date 1988/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205816
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血清カルシウムの異常
血清カルシウムは電解質検査の中でも,重要な項目の一つです.それは血清カルシウムのうちイオン化しているカルシウム(Ca2+)の濃度の変化が細胞機能に影響して,細胞膜透過性,心拍動,神経筋の興奮性,酵素活性など,重要な生理活性の異常に結びつくからです.通常,血清カルシウムの濃度は8.6〜10.0mg/dl(4.3〜5.0mEq/l)と,きわめて狭い範囲内に保たれています.血清カルシウム値に異常が見られた場合,生理的にはイオン化カルシウム濃度が変化しているかどうかを知ることが重要です.今回は,この血清カルシウムの異常について,イオン化カルシウムを含めてトレーニングを行います.
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