感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論
[4]感染症の免疫学的検査法
1)蛍光抗体法
6)その他—補体結合反応,赤血球凝集抑制反応,間接赤血球凝集反応,逆受身赤血球凝集反応
中村 正夫
1
1聖マリアンナ医科大学臨床検査医学教室
pp.727-731
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205030
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補体結合反応1〜3)
補体結合反応(complement fixation reaction;CF)CF反応は,広く微生物の血清学的検査として応用されているが,特に日常検査に多く用いられるものとして,梅毒,リケッチアおよびウイルスの血清検査がよく知られている.中でもウイルスでは,もっとも基本的な技術であり,大部分のウイルスを対象として,抗原が用意できれば,同一の術式で行うことができ,多数の抗体を扱うことも可能である.またウイルスの型,株間の抗原性の比較を行うこともできる.しかし,補体結合反応には共通抗原の存在が知られており,群を決めることはできても,型決定には他の方法を用いることが必要である.例えば,アデノウイルス,パラインフルエンザウイルスなどのように,型間に共通抗原がみられる場合がそうである.
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