技術講座 病理
血球と電子顕微鏡2—血液細胞の電顕試料作製方法
山崎 家春
1
,
岩坂 茂
2
,
堤 嘉隆
2
,
丹下 剛
2
1三井記念病院中央検査部
2東京大学医学部病理学教室
pp.1247-1252
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204734
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
血液細胞における透過型電顕試料作製過程は,基本的には走査型電顕試料や超顕微鏡試料作製方法と同様である.今回は通常行われている試料作製方法,組織化学や免疫電顕試料作製方法をできるだけ簡潔に説明したが,実際に行われている試料作製方法の各過程は,施設によっていろいろくふうがなされている.本稿では,われわれが日常行っている操作に従って,要点および注意点を図示し,通常の組織試料の操作との相違点が理解できるように配慮した.近年,血液分野において検索が増えている血小板ペルオキシダーゼ(platelet peroxidase;PPO)反応について詳しく説明した.最近考案された臨界点乾燥法や国産自動染色装置も紹介した.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.