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Osteoclast-activating factor
佐藤 幹二
1
,
藤井 裕子
2
1東京女子医大内分泌センター
2(財)成長科学協会付属研究所
pp.183-184
発行日 1988年2月1日
Published Date 1988/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204417
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骨はその強度を保つために,絶えず一部を取り壊しては新たに造り直している.骨を造るのは骨芽細胞(osteoblast)によって行われており,骨を壊すのは破骨細胞(osteoclast)によって行われている.破骨細胞の機能は副甲状腺ホルモン(PTH)や活性型ビタミンDによって刺激され,カルシトニンにより抑制されているが,そのほかにもさまざまな液性因子により調節されているらしい.
ヒトの末梢単核球(これにはlymphocyteとmonocyteが含まれていることに注意)をphytohemagglutininなどのレクチンで刺激してやると,メジウム中に強力な骨吸収促進因子が産生されてくる.これは当初は単一のlymphokineと考えられており,破骨細胞刺激因子(osteoclast-activating factor;OAF)と呼ばれていた.このOAFが臨床的に注目されてきたのは,白血病や悪性リンパ腫や多発性骨髄腫に伴う高カルシウム血症に,これらの腫瘍細胞が産生するOAFが関与していると推測されていたからである.OAFの骨吸収活性は非常に強力であるものの,ごくわずかにしか産生されておらず,また骨吸収活性のバイオアッセイが煩雑なため,その精製は遅々として進まず,OAFの本態に関しては一時期,混乱が見られていた.
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