検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
喀痰検査—採取法と保存法
古田 格
1
1近畿大学臨床病理学
pp.1271-1275
発行日 1987年11月1日
Published Date 1987/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204315
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
日常の細菌検査において喀痰検査の占める比率は,尿検査とともに高い.それは,細菌感染症のうちでも呼吸器感染症の頻度の高いことを物語っている.喀痰を検査材料とする場合は,下部気道感染症が対象となり,気管支炎や各種肺炎などが含まれる.
呼吸器感染症は細菌に限らず各種の病原微生物,例えばマイコプラズマ,クラミジア,ウイルス,真菌や寄生虫なども感染に関与し,それぞれでさまざまな特徴のある身体所見や検査所見が得られる.このような各種病原微生物による感染症においては,感染病巣から病原微生物を証明することで診断が可能となる.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.