病気のはなし
伝染性単核症
大谷 博孝
1
,
千葉 省三
2
1産業医科大学病院中央臨床検査部
2産業医科大学第一内科
pp.1326-1332
発行日 1986年12月1日
Published Date 1986/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203925
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伝染性単核症とは
伝染性単核(球)症1,2,7)(infectious mononucleosis;IM)とは,Epstein-Barrウイルス(EBV)などによる急性感染症で,発熱,全身性リンパ節腫脹,咽頭痛を3主徴とし,検査上,末梢リンパ球増加と異型リンパ球の出現およびIM型異好抗体価の上昇をきたす一過性の良性疾患である.その病因は,主としてEBV感染と考えられるものが多いが,他のウイルス,リケッチア,原虫などによる感染症でも同様の臨床症状と検査所見を呈することがあるため,現時点ではEBVに限定せず,種々の急性感染症を含めた広義の伝染性単核症症候群として扱われることが多い.
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