技術講座 生理
超音波検査法の手技と基本パターン1—心臓
吉川 純一
1
,
市川 嘉男
2
1神戸市立中央市民病院循環器
2神戸市立中央市民病院循環器内科
pp.1071-1076
発行日 1986年9月1日
Published Date 1986/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203840
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現在,臨床応用されている超音波診断法には次の五つがある.
1)断層心エコー図
2) Mモード心エコー図
3)パルス・ドプラ法
4)カラー・ドプラ法
5)連続波ドプラ法
この五つの検査法で得た結果と,その前に行われている聴診を含めた理学的所見や心音図所見の結果とを総合的に判断し,臨床診断がなされている.おのおのの方法にはそれぞれ特徴があり,形態的異常の評価には断層心エコー図,動きの異常やポンプ機能の評価には断層心エコー図とMモード心エコー図,逆流や短絡の評価にはパルス・ドプラ法とカラー・ドプラ法,圧の評価には連続波ドプラ法が適している.それぞれの特徴をよくつかんで,どの方法で何をねらって検査をするのか,しっかりとした目的を持って検査がなされなければならない.
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