形態学的検査と技術 血液と病理
血液
[2]一般血液形態学的検査
[D]自動白血球分類装置による方法
1)パターン認識による方法
高宮 脩
1
1国立大阪病院血液検査室
pp.407-411
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203655
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はじめに
パターン認識法による血球分類装置は,細胞診標本の自動スクリーニング装置の研究応用からPrewittとMendelsohn(1966年),Ingram(1970年),Yang(1972年)らにより開発されたが,いずれも実用化までには至らなかった.
1970年代以降,それまで進歩開発を遂げてきたIC技術,光電変換技術,高速コンピューターなどの周辺技術の発達と相まって実用化が可能となり,1974年頃からヘマトラック(Geometric Data社),ラーク(Corning社)が発売され,その後,Diff 3(Parkin Elmer社),ADC-500(Abbott社)が相次いで発売された.さらに,わが国でも1977年Microx(立石ライフサイエンス研究所),日立806(日立製作所)が市販されるに至った.表1に各社の血球分類装置の比較表を示す.その後,ラーク,ADC-500,Diff3は発売中止となったが,ヘマトラック,Microx,日立806は処理能力のスピードアップ,データ記憶容量の増大などの改良が加えられ,グレードアップした機種が発売されている.
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