スポット
パターンをさがせ!
-データサイエンス的アプローチからみえてきた高血圧になりにくい食事
稲田 仁
1
,
永富 良一
2
Hitoshi Inada
1
,
Ryoichi Nagatomi
2
1国立精神・神経医療研究センター 神経研究所
2東北大学産学連携機構 イノベーション戦略推進センター
pp.293-295
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn146030293
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はじめに
高血圧は,世界中で深刻な健康リスクとされており,日本では約4,300万人が高血圧を患っていると推定されている1).高血圧は遺伝や生活習慣の影響を受ける複雑な疾患であり,とくに食事の影響が大きいことが知られている2).これまでの研究では,特定の食品や栄養素が高血圧にどのように影響するかが注目されてきた.しかし,実際には食品や栄養素は組み合わせて摂取されるため,食事全体の「パターン」を把握することが疾病リスクを正確に評価するために重要である.
たとえば,地中海食やDASH食(高血圧を予防する食事法)は,食事全体に注目することで心血管リスクや高血圧リスクを低減できることが示されている3,4).しかし,これらの食事パターンを正確に評価することは,食品や栄養素が複雑に絡み合っているため,従来の解析方法ではむずかしいとされてきた.
本稿では,人工知能(AI)の一種である機械学習を利用した,データサイエンス的アプローチを用いた研究から明らかになった,高血圧リスクが低い食事パターンについて概説する5).なお,手法の詳細については割愛する.

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