技術講座 血液
血小板機能検査法1—粘着能
稲垣 稔
1
1慶応義塾大学医学部小児科学教室
pp.1066-1070
発行日 1986年9月1日
Published Date 1986/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203839
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血小板は生体内における止血・血栓形成過程に重要な働きをする血球成分である.また,近年は血管内皮細胞増殖因子(PDGF),プロスタグランジンなどとの関連で,あるいは広く免疫との相互作用などについて,血小板が重要な役割を果たしていることが注目されてきた.一方,血小板の機能は大別して粘着,凝集,放出の3反応として分けられる.分泌細胞としての血小板のこれらの機能が他の細胞,例えば顆粒球にも存在することがわかり,興味がもたれている.
そこで本稿では,これらの血小板機能のうち,血小板粘着能の測定とその意義について最近の知見を交えながら述べていきたい.
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