技術講座 細菌
Legionellaの分離と同定
猿渡 克比孔
1
1佐世保市立総合病院検査科
pp.1077-1082
発行日 1986年9月1日
Published Date 1986/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203841
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レジオネラ症(Legionellosis)は細菌性肺炎を主徴とする呼吸器感染症4),肺炎の型をとらないで発熱,頭痛,筋肉痛などを主徴とする熱性疾患(Potiac fever)5)や化膿性疾患6)も報告されているが,肺炎型をとる呼吸器感染症が頻度的に多く,我が国で報告されているほとんどの症例も肺炎型であり,死亡率は高い.最近では,感染防御能の低下したいわゆる免疫不全状態の患者に併発する日和見感染症としてみられる頻度が高く,臨床上重要な感染症の一つとされている7).
Legionellaは従来の培地に発育しないのでルチン検査で敬遠されがちなのか,我が国においてLegionellaが検出された症例は予想外に少なく,現在までに9例が報告されているにすぎない7,8).
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