技術講座 生化学
血清鉄,総鉄結合能および不飽和鉄結合能の測定法
八代 有
1
,
髙栁 美行
2
1名古屋市立大学薬学部・臨床化学
2名古屋市立大学(薬博)
pp.977-981
発行日 1986年8月1日
Published Date 1986/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203811
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体内総鉄量の約2/3は血液中に,残りの約1/3は肝,脾,骨髄などに貯蔵鉄として存在する.また血液中の鉄の大半は赤血球ヘモグロビン構成因子であり,血漿中にはわずか3%程度が混在するのみである.
貯蔵鉄は還元型で,セルロプラスミンの酸化作用を受け血液中に遊離するが,すぐにトランスフェリン(β-グロブリン分画)と結合し血清鉄となった後,骨髄に運ばれ造血に利用される(図1).
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