形態学的検査と技術 血液と病理
血液
[3]特殊血液形態学的検査
[A]特殊染色法
2)脂肪染色
佐藤 忠良
1
,
細野 せい子
1
,
佐々木 さき子
1
,
鈴木 是光
2
1岩手医科大学附属病院中央臨床検査部
2岩手医科大学臨床検査医学講座
pp.421-424
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203659
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はじめに
一般脂質染色を目的とした脂質色素には,ズダンⅢ,ズダンⅣ,ズダンブラックB(SBB)などがある.SBBは1934年Lisonによって優れた脂質色素として導入され,1939年にSheehanが初めて血球に応用した1).その後SheehanとStorayら2)によって固定および染色法が改良され,最も安定した脂質染色として現在広く利用されるに至っている.
特に白血病細胞などの同定に際しては,血球細胞内脂質に鋭敏に反応し明瞭な黒褐色の陽性顆粒として検出されることから,ペルオキシダーゼ反応と同様に診断価値の高い染色法とされている.また両者の染色所見には相関が認められている3).
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