私のくふう
ズダンⅢ脂肪染色操作について
松下 亀能
1
1国立岡山病院研究検査科
pp.694
発行日 1969年8月15日
Published Date 1969/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906502
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図1に示した臓器水洗籠(または茶こし)を使用して染色操作を行なうと,従来の成書にある方法に比較して,操作が容易でありかつ大切片でも破損のおそれがなく好都合である.すなわち,蒸留水,アルコール,染色液,流水中を通じ,終始上記の籠に切片を入れたまま染色操作を続けヘマトキシリンの色出しまで行なう.
本法では切片は散在せず,籠を引き上げて見ればその染まりぐあいがわかり,また40-60%アルコール液から水中に移す場合,籠を徐々に沈めれば切片の破損は防止しうる.また薄切後水槽中に浮かんでいる大切片は直接籠ですくうと便利である.なお,このような操作法は他の遊離切片染色に利用可能と考えられ,紙上で紹介したしだいである.
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