形態学的検査と技術 血液と病理
血液
[2]一般血液形態学的検査
[C]骨髄像の見かた
亀井 喜恵子
1
1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部
pp.398-406
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203653
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.正常および異常
はじめに
血液の病的変化については末梢血液の諸検査から大方の様子を知ることができるが,造血過程における未熟細胞の様子や造血の程度を知ることは不可能である.造血臓器の一つである骨髄の一部を採取し検査することにより,いっそうの確実性が得られる.骨髄検査は血液検査の中でも重要な検査で,血液疾患の確定診断やその治療経過の観察・予後の判定などの目的で実施される.さらに,癌やその他の悪性腫瘍の骨髄転移の有無などの観察にも実施される.
骨髄穿刺液から確実な情報を得るためには正確な細胞分類を行うことが重要であり,そのために必要な知識や観察するうえでの注意点について述べる.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.