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イオンクロマトグラフィー
坂岸 良克
1
1埼玉医大中検
pp.241-242
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203603
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クロマトグラフィーという言葉は,色素を分離する方法としてロシアのTswettが名づけたもので,その後Martinが,色素以外の物質の分離法として吸着剤を管に詰め,あるいは濾紙そのものを使う方法に発展させた.したがって現在,クロマトグラフィーとは物質の分離分析法の一つとされている.
この方法の対象とする試料が気体であれば,吸着剤(固定相)中を不活性ガス(N2など)をキャリヤガスとしてカラム中を移動させ,吸脱着の差からズレて動く成分を導電率,熱伝導,イオン化検出法電子捕獲検出器などで記録する.試料が液体であれば有機溶媒,最近は緩衝液を流して同じく成分のズレを検知器によって記録する.前者はガスクロマトグラフィーと呼ばれ,後者は液体クロマトグラフィーである.最近では手軽に取り扱える点で液体クロマトグラフ装置の普及が目覚ましい.
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