基礎実習講座
Kmの求め方
塚田 敏彦
1
1虎の門病院臨床化学検査部
pp.765-768
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203425
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Kmについて理論上の式の導き方は,学校などで学んでいる.しかし,実際に酵素活性や基質濃度の測定法を検討するに当たっては,各基質濃度に対する酵素活性(初速度)を測定し,計算や多くはLineweaver-Burk式などのグラフにプロットしてKmを求める.そのうえで誤差や試薬の溶解度・安定性および経済性なども考慮して,測定機器にマッチした測定条件を決定しなければならない.
そこで今回は,そのKmの求め方について解析する.実習には多くの施設で経験できるよう,わずかな試薬と簡単な比色計のみがあれば,容易にKm値が求められる基質フェニルリン酸に対する酵素アルカリホスファターゼ(ALP:EC, 3.1.3.1)のKmの求め方を取り上げた1).
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.