検査を築いた人びと
残余窒素の測定法を開発した ヨハン・キエルダール
深瀬 泰旦
1
1順天堂大学医史学
pp.518
発行日 1985年6月1日
Published Date 1985/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203364
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中央検査室ができる以前は,尿検査や血液検査をはじめ,血液の生化学検査もみな医師が自分たちの手で測定していた.蛋白分画を受け持つ者,コレステロールを測定する者,残余窒素を検査する者と,それぞれの教室に担当者が一人ずついたわけである.
血中残余窒素を測定するキエルダール法は,その手技が煩雑なばかりでなく,測定に時間がかかることが悩みの種であった.急性糸球体腎炎の患者を受け持ち,それも教授回診の前日にでも入院しようものなら,大いに閉口したものである.
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