技術講座 生化学
クレアチニンの測定法
大澤 進
1
1千葉大学病院検査部
pp.429-433
発行日 1985年5月1日
Published Date 1985/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203338
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クレアチニンは,筋収縮のエネルギー源の一つであるクレアチンリン酸の代謝終末産物である.その尿への排泄は筋の発達の程度によって定まり,時間差や日差がないことから,クレアチニン係数として各種物質の部分尿濃度から排泄総量への換算に利用されている.またクレアチニンは腎糸球体で濾過され,細尿管から再吸収も分泌もされないことから,そのクリアランス値は糸球体濾過値(GFR)とみなすことができるので,腎機能検査の一つとして広く用いられている.最近では腎移植後の経過観察としても用いられ,重要な臨床検査の一つとなっている.
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