おかしな検査データ
尿保存条件と混合不完全がアミラーゼ,尿酸測定値に与えた影響
二ノ宮 京子
1
,
大場 操児
1
1獨協医科大学病院中検
pp.342-343
発行日 1980年4月1日
Published Date 1980/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202046
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尿中アミラーゼ,尿酸の測定は血清と同様に毎日行っているが,アミラーゼ活性値が再検時に40%以上の減少を示し,注意して行った再再検値は元の測定値にもどった.原因は尿の保存,混和操作の初歩的ミスと判明した.したがって保存,サンプリング前の前処理によっては,病人を健常者にしかねないので,あえて失敗例をご被露する.
保存の影響を再現するため健康な男女技師17名の食後2時間(9:00〜11:00)尿を採取し,即日の測定値を求め,残尿を同径,同大の試験管に同量分注,密栓保存し,4〜10日まで1本ごとに測定し成分の変動を比較した.食後2時間尿の採取はアミラーゼ測定法が2時間尿の正常値を定めていることによる.
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