技術講座 血液
超生体染色—ミトコンドリア,核小体,網赤血球
寺田 秀夫
1
1昭和大学藤が丘病院内科
pp.141-145
発行日 1979年2月1日
Published Date 1979/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201784
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超生体染色法(supravital staining)はSabin,Doau及びCunninghaw(1925)らにより,最初に検討されて以来,今日まで血球,特に白血球の幼若型やリンパ網内系細胞の鑑別に用いられてきた.しかしその所見については報告者により,多少の差異があるように思われる.
そもそも超生体染色の本来の目的は,血球形態を生存している状態で観察することで,固定塗抹標本では明らかに認められないような種々の異なった形態像をも観察することである.しかし超生体染色法にもいろいろの欠点があり採血後速やかに観察する必要があり,普通のライト,ギムザまたはメイギムザ染色などのいわゆるRomanowsky染色で見られるアズール顆粒,寄生虫,中毒性顆粒などが見られず,採血後速やかに観察する必要があり,標本の保存が不可能である.
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