コーヒーブレイク
LDHインヒビター
中山 年正
pp.485
発行日 1978年6月1日
Published Date 1978/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201637
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NADHはLDHなどの脱水素酵素の補酵素であるが,その品質は一定せず,LDH活性測定時に用いる商品により得られる活性値が大幅に異なることはよく知られている.この原因はNADH中にLDHのインヒビターが共存しているためであり,従来ADP-Ribose(アデニンヌクレオチド2リン酸リボース)やNAD-アセトン縮合体などが推定されていた.
LDHインヒビターは,NADHが酵母より抽出されたNADを酵素的に還元した天然物であるため品質が一定し難いこともあるがNADH標品を粉末または溶液状態で保存する間に新たなインヒビターが産生してしまうため,事実上一定品質のNADHを得ることは難しい.
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