知っておきたい検査機器
ガスクロマトグラフィー
久保 博昭
1
1北里大臨床病理
pp.663-664
発行日 1977年9月1日
Published Date 1977/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201445
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ガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography)はクロマトグラフィーの一種であり,移動相が気体で,固定相が固体であるGas-Solid Chromatography(GSC)と,固定相が液体であるGas-Liquid Chromatography(GLC)とがある.GSCは吸着クロマトグラフィーとして用いられ,無機ガスや低沸点炭化水素などの限られた物質の分析に,GLCは分配クロマトグラフィーとして有機化合物全般の分析に使用されている.分析される物質は,移動相が気体なので気化しやすく,高温度で熱分解されにくい物質が望ましい.現在のところ分子量1,000までの物質が分析可能となっている.
現在,臨床検査の分野ではGLCが日常的に,血中薬剤の分析1,2)や嫌気性菌の代謝産物の分析及び同定3)に使用されている.
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