最近の検査技術
ガスクロマトグラフィー
住野 公昭
1
1神戸大・公衆衛生
pp.445-451
発行日 1976年6月1日
Published Date 1976/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201082
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
どこの臨床検査室にもある記録計の緑インクを濾紙の上に1滴落とし,その上から水を数滴落としてみよう.数分後に同心円状に広がったインクをみると見事に青,黄,緑の色分けができているのが観察できる.この濾紙クロマトグラフィーの発見で,Martinはノーベル賞を受賞した.
1952年,彼とJamesが分配ガスクロマトグラフィーを発表し,以後の発展は目覚ましいものがある.現在濾紙クロマト,ガスクロマトのほかに,イオン交換クロマト,薄層クロマト,ゲル濾過クロマト,種々の吸着クロマトが物質の分離,精製,構造の研究なで多方面に利用されている.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.