最近の検査技術
サーモグラフィー
桜井 靖久
1
,
谷下 一夫
2
1東京女子医大・理論外科
2東京女子医大・理論外科教室
pp.128-134
発行日 1977年2月1日
Published Date 1977/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201283
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生体表面の温度,すなわち皮膚温は体中で一様均一ではなくて,各部位によって微妙な差がある(図1).この温度の分布状況は生体内で起こっている現象と関係があり,もし体表面の温度分布の様子(thermal pattern,heat map)が分かれば病気の診断や生理学の解明に役立つところが大きいであろう.そこで"Medical Thermography"という研究分野が開拓されることになったのである.
サーモグラフィー(熱像法)においては,thermograph(熱像計)という装置を用いて皮膚温分布をthermogram(熱像図)として表示する必要がある.その装置の原理・構造についてまず解説をしよう.
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