検査の昔ばなし
高田反応の思い出
高田 蒔
pp.44-45
発行日 1975年10月1日
Published Date 1975/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200892
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"血清高田反応"も"高田・荒髄液反応"も昇汞フクシン反応を原理とする診断法であり,大正14年3月4日,筆者によって発見されたものである.当時筆者は小石川病院(現日本通運東京病院)副院長であった.
大正13年から翌14年にかけ東京ではインフルエンザの流行がかなり激しく,筆者も1月余臥床した.久しぶりに登院してみたものの外来患者はパッタリ来なくなり,薬取りがたった2件という非常なさびれ方であった.しかしこのためにかえって身辺に余裕ができたので,この暇に研究をやっておこうと考え,大正13年に創案した尿反応(尿高田反応)の本態に関する研究を続けることにした.
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