特集 必修 日常検査の実技
臨床化学
比色計の取り扱い
高原 喜八郎
1
,
牧野 鉄男
1
1神奈川県立衛生短大
pp.11-15
発行日 1975年8月1日
Published Date 1975/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200824
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今日50項目を越えようとしている日常化学検査の項目の8割は比色法に依存し,また時代の花形として関心を集めている自動検査機器も,実は比色法を自動化したものに他ならない.従って自動化検査機器の正しい取り扱いと操作は,比色計の正しい取り扱い方に基礎をおいている.本誌ではすでに正しい操作法について解説されているので(1巻7号,41ページ),本稿では保守,管理に重点をおいて述べる.重複はなるべく避けた.
比色計という語は直訳すると"色調を比較するメーター"ということから,被検物質は呈色していることを前提とするが,他方"光度計"という語からは呈色の有無にかかわらず(紫外線を含めて),光の強さを測定するメーターとしての概念が生まれる.厳密にはそれぞれの用語は区別して定義されているが,実用的には両者混同して使用されているほど,比色計という言葉はエスカレートしている.ここではあえて"比色計"という言葉で代表させて,光度計をも含めた.
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