特集 必修 日常検査の実技
臨床化学
コントロール血清の取り扱い
飯田 初代
1
1虎ノ門病院臨床化学検査部
pp.8-10
発行日 1975年8月1日
Published Date 1975/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200823
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臨床化学検査室の精度管理の手段の一つとして,市販のコントロール血清は多くの検査室で使用されている.市販品はヒトまたは動物の血清を材料として,(1)血清の混濁を除き凍結乾燥する,(2)血清を透析し低分子成分を除去し,純成分を秤量添加し凍結乾燥する,(3)血清成分の純品を用いそれぞれ所定量を混合して合成する,などの工程で製品化され,各成分の濃度が表示されている.この表示濃度の正確度は製品によりずれがあり,特に酵素活性においてはなはだしいので,使用する際には注意する必要がある.この点を認識したうえでコントロール血清は,(1)x-R管理図法の補助として,(2)測定法変更時の正確度の吟味に,(3)自動分析の標準液として使用できる.
市販品は形状としては,(1)液体のままバイアルに封入されている製品と,(2)凍結乾燥してバイアルに封入されている製品に分けられる.ここでは(2)の凍結乾燥製品の使用法について取り扱い方を述べる.
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