特集 必修 日常検査の実技
臨床化学
炎光光度計の取り扱い
小林 一二美
1
1順大病院中検
pp.16-18
発行日 1975年8月1日
Published Date 1975/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200825
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炎光光度計は,外部標準法および内部標準法の2機種があるが,ここでは内部標準法による日立205D型ディジタル炎光光度計の取り扱い方を述べる.
炎光光度法の原理は,試料を希釈し,噴霧器中で霧状化してガス炎と混合させ,励起され発光した元素特有の輝線スペクトルの輝度を電気的に測定し定量する測定法である.精度の良い測定値を得るためには,検体は溶血しないように速やかに血清分離し,濃縮,汚染など起こらないようにできるだけ速く測定すること.またルーチン検査に入る前にプール血清で何度か再現性を検討し,同時にその機種のドリフト現象も観察し,それにより標準液の濃度較正を実施し常に最良の状態で操作できるようにしておくこと.更にガラス,精製水,標準液の汚染に注意し,希釈操作を正確にすることなどである.
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