技術解説
光電比色計の使い方
松村 義寛
1
1東京女子医科大学生化学教室
pp.627-629
発行日 1961年10月15日
Published Date 1961/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905887
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
臨床化学検査が今日のように検体の数多くを取り扱うようになったのは光電比色計が普及したからである。
従来の化学的定量法は重量法ないし容量法が主力であり,比色法はむしろ傍系とされた。重量法は精密でかつ正確な結果が得られるから今でも標準法としての価値は失われないのであるが,操作は煩雑で細かい注意が必要であって,面倒で気骨が折れる。所定の条件で沈殿を作り,定量用濾紙やグーナるつぼやガラスフィルターなどで濾し別け,沈殿を洗い,強熱し,乾燥してから秤量する。秤量には化学天秤や微量天秤を使うのだから考えただけでも気が遠くなる。
Copyright © 1961, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.