技術講座 生化学
自動機器の購入と臨床化学検査室合理化の考え方
大場 操児
1
1独協医大病院中検
pp.58-59
発行日 1974年3月1日
Published Date 1974/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200402
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化学検査室の合理化は分析機器の導入に始まり,自動分析機器の採用によりテンポが早まっているようである.もちろん自動化のみが合理化とは言いがたく,検査室窓口の検体の授受から検査データの返却まで,能率化の対象とならないものはない.たとえば,化学検査室の作業を分けてみても,(1)検体の受け渡し,(2)血清分離,(3)器具の整備,(4)試薬の調整,(5)検体採取と処理,(6)測定操作,(7)データ処理,(8)伝票記入,(9)使用器具の洗浄など,いずれの部分も能率化を求められることは当然で,個々の操作ひとつひとつが合理的に行なわれる必要がある.
病院の新・増設の際に購入した自動分析装置が,数年を経ても使われずにホコリをかぶっている例はいくらでも見られる.ようやく使用しようという時に時代遅れの機械となっていたり,放っておいたために精密機器の性質として,使用時にあらためてオーバーホールしなければならなかったりする.
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