医学の進歩をになった人々
パウル・エールリッヒ・3(最終回)
中溝 保三
1
1都立荏原病院
pp.49-51
発行日 1973年12月1日
Published Date 1973/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200321
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重要なる出会い
1907年,当時伝染病研究所第3部長の職にあった秦佐八郎は,北里柴三郎所長の推薦でドイツに留学し,コッホ研究所のワッセルマンのもとで免疫学の研究をすることになった.ベルリンにおける第14回万国医学会に出席した秦は,北里が提出した"日本におけるペストの流行と予防"なる演題の発表の討議に加わった.それが終わって,前列から3列めの席にかけた時,隣席の老学者から声をかけられた.
"ドクトル秦.あなたはペストの研究を何年しておられますか"
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