臨床検査技師のための 生物学
生体内の環境
和田 優
1,2
1大東文化大学
2大東医学技術専門学校
pp.24-27
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200213
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高等な生物のからだは多数の細胞が集まって作られている.これらの細胞は1つの受精卵が分裂してできたものである.受精卵が分裂をくり返しているうちに,さまざまな形態をもち,機能をもった細胞ができる.これらの細胞のおのおのが,さらに分裂して,おのおののもつ形態や機能と同じ細胞をふやす.これらの細胞は一定の配列をして,結びついている.このような同じ形態,機能をもつ細胞どうしの集まりを組織(tissue)という.また2種以上の組織が集まって,決まった構造と機能をもったものを器官(organ)という.
多細胞動物の体は,いろいろな器官からできている*.そしてそれらの器官の間にあるすき間はもちろん,器官を構成している組織や細胞の間も体液(body fluid)で満たされている.
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