トピックス
運動とメタボリックシンドローム,悪性腫瘍の予防
勝川 史憲
1
1慶應義塾大学スポーツ医学研究センター
pp.1360-1362
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200029
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メタボリックシンドローム・悪性腫瘍予防と運動・身体活動
身体活動は,骨格筋の収縮によってエネルギーを消費する種々の身体動作と定義される.これは,運動(体力向上を目的に意図的に行うもの),生活活動(仕事,通勤,家事など),自発的活動(姿勢の保持,筋トーヌスの維持など)の3つに分けられ,前2者がコントロールできる部分である.
多くの疫学研究や介入研究で,運動・生活活動がメタボリックシンドローム(metabolic syndrome:MetS)をはじめとする代謝疾患の1次予防,重症化予防に有用なことが示されている.運動・身体活動のMetS予防効果を規定する最も重要な因子はエネルギー消費量である1).また,エネルギー消費量とは別に,運動強度やこれを反映する心肺持久力,筋力もMetSの有病率,新規罹患率の低下に寄与する.
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