技術講座 生理
シリーズ 血流を診る・6
血流をいかに解釈するか―実例から学ぶ
林 泰佑
1
1東京大学医学部附属病院小児科
pp.210-216
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104194
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Point
●VFMは,カラーBモードのエコー画像から血流の速度ベクトルを表示する,新しいエコー検査の技術である.
●従来のカラードプラでは,エコービームの方向の血流速度成分しか知ることができなかったが,VFMでは血管・心臓壁の横方向の動きを計算に入れることによって,エコービームに直交する方向の血流速度成分を算出している.
●心臓・血管内の複雑な血流を可視化することができる.関心領域の左右が心臓・血管壁に挟まれていないと適用できない,ドプラの折り返し現象のために速すぎる血流があると適用できない,時間解像度がカラーBモードのフレームレートに依存する,などの制限はあるが,左室拡張不全の評価や,複雑な血流を呈する先天性心疾患へのVFMの応用が期待されている.
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