Laboratory Practice 〈病理〉
内膜細胞診での構造異型の捉え方―(液状処理細胞診-生食洗浄法による)
熊谷 幸江
1
,
方山 揚誠
2
,
奥沢 悦子
1
,
須藤 安史
1
,
板橋 智映子
1
,
矢嶋 信久
1
1八戸市立市民病院臨床検査科
2PCL盛岡病理細胞診センター
pp.1467-1472
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103796
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はじめに
子宮体癌で最も頻度の高い高分化類内膜腺癌では,癌細胞の核の大きさは正常の内膜上皮の核とほとんど変わらず,また核形不整も乏しい(図1).したがって核所見のみで内膜細胞診の判定はできず,細胞集塊の構造異常,すなわち構造異型に注目する必要がある.
筆者らは,細胞集塊が断片化されず,構造異型が捉えやすい方法として石井らの提唱する生食洗浄法を用いて内膜細胞診検体を液状処理し,子宮体癌検出に良好な成績を出した.
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